2.持続可能な水資源の活用
Glicoグループ環境ビジョン2050中長期環境定量目標
環境ビジョン2050進捗(グローバル)
2023年度、水使用量は、2013年比原単位+2.2%という結果になりました。
2050年までに、空冷式システムの採用や水処理技術の向上等を通じ、水の使用量原単位を20%削減および水質汚染ゼロ化を目指します。
取水量・排水量実績
取水量
排水量
製造工場における水使用量削減の取り組み
Glicoグループの生産工場では、大地の恵みである地下水や、公共の上水道などを利用して生産活動を行っています。日々の生産活動においては、水の3R(リデュース・リユース・リサイクル)を推進し、生産活動により発生する排水は、排水処理設備にて浄化し、放流先の水質基準を満たしたうえで、河川や下水道に放流しています。持続可能な水資源の活用に向けて、節水や品質に関する従業員の意識向上も徹底しながら取り組んでいます。
恒常的な水の3R取り組み
・配管内の洗浄方法を見直すことで、品質面を確認しながら洗浄水の使用削減を行っています。
・水冷式空調設備の運転管理を見直し、節水と省エネに努めています。
・殺菌用の熱水やドレン水(結露水)を可能な限り回収して再利用しています。
・節水機能の高い設備への切り替え導入を計画的に行っています。
設備導入等による水使用量の削減
冷却水使用の管理精度の向上
生産工程では、冷却水使用量の管理精度を向上させることで水使用を削減しています。 水による冷却を必要とするシステムを搭載した空調機器は、クーリングタワーと呼ばれる設備で気化熱を利用し熱交換を行うため、供給した水が蒸発してしまいます。菓子工場では、上水使用量の約半分がクーリングタワーの補給水です。 そこで2020年度より、工場での空調機器の選定時には、水による冷却を必要としない「高効率空冷式冷凍機」の採用を推奨し、設備投資計画での老朽化更新や新設時には空冷式を積極的に採用しています。
排水処理技術の向上
工場で発生した汚水は各工場の排水処理場で放流基準値まで浄化し放流しています。工場では好気性微生物を利用した活性汚泥法を用いて水中の有機物を処理しているため、余剰汚泥が産業廃棄物として発生します(約3,000t/年)。2020年度より、高度な水処理技術を研究し導入することで、排水処理時の産業廃棄物である汚泥の発生抑制および排水処理能力向上につなげています。また、2021年度より各工場への展開を進めています。
排水処理設備の自動運転化
那須工場では、排水処理設備に水量や水質を常時監視できるよう独自でセンサーを設置し、状況に応じた流量や曝気量などを自動で制御できるプログラムを導入することにより、従来の手動操作による運用管理から、自動運転に切り替えました。これにより、さらに安定的な排水管理ができるようになりました。今後は他の工場への展開も検討しています。