あの頃のグリコサインがジオラマに!
突然ですが、皆さんは「道頓堀」と聞いてどんな景色を思い浮かべますか?
大きなカニ、空飛ぶフグ、色鮮やかなネオン、戎橋のそばにはグリコサイン。道頓堀と聞けば、どの世代の方も巨大看板のテーマパークのように賑やかな街並みを思い浮かべるのではないでしょうか。
ではもう一つ質問です。道頓堀の景色として、先ほど思い浮かべた方も多いであろうグリコサイン。さて、それはどんなデザインの看板でしたか?
にっこり微笑むゴールインマーク、富士山や東京タワーなど背景がいろいろな街のシンボルに変わる看板を思い浮かべたのなら、それはLED仕様になった最新のグリコサインです。2014年に行われた点灯式も記憶に新しいですよね。
ちなみに私が思い浮かべたのは、LED仕様になる前のもの。陸上競技場のトラックが描かれている記憶はあるのですが、設置していた時期や詳細までは思い出せません……。
どんなデザインだったか気になったので、各時代のグリコサインのジオラマを展示中という「江崎記念館」へ行って確かめてきました!
今も昔も、グリコサインのアイデアには驚かされます。
ここが大阪市西淀川区にある江崎記念館。初代から5代目のグリコサインを細部まで忠実に再現したジオラマを見ることができます。
では早速、ジオラマ展示のエリアへ!思い浮かべたグリコサインはあるでしょうか?
ずらっと並ぶジオラマは、右から初代(1935年〜1943年)、2代目(1955〜1963年)、3代目(1963年〜1972年)、4代目(1972年〜1996年)、5代目(1998年〜2014年)のグリコサイン。当時のデザインと周辺の景色が丁寧に再現されています。
初代は、なんと高さ33m!(1935年〜1943年)
まず目を引くのが、道頓堀・戎橋のそばにGlicoが初めて建設した初代グリコサイン。現在のものと全く違う形にも驚きですが、なんと言っても33mという高さにビックリ!一躍大阪ミナミの名物になったというエピソードも頷けます。
2代目は、特設ステージ付き!(1955〜1963年)
戦後、再建されたのが2代目。特徴的なのは、ネオン塔の下部にある特設ステージ!当時は演奏会や漫談など、いろいろな催しが開かれていたそうです。観覧席は戎橋。タイムスリップできるなら、ぜひこの時代のグリコサインを見てみたいです。
3代目は、12トンの水が吹き出す!?(1963年〜1972年)
3代目は、ネオン塔の中央から実際に12トンの水が吹き出していたという伝説の看板。12色のランプで照らされた水が、美しい虹の模様を描いていたそうです。3代目は、グリコサイン史上最も斬新な設計と言えるかもしれません。
4代目から、おなじみの背景に!(1972年〜1996年)
いよいよ登場、4代目!私が思い浮かべたグリコサインはこれでした。よく目にしていた景色だからなのか、このデザインが一番しっくりきます。陸上競技場のトラックが背景になったのは、この時期からなんですね。
5代目には、大阪のシンボルが!(1998年〜2014年)
5代目の背景には、大阪を代表する建物である大阪城・海遊館・大阪ドーム(現:京セラドーム大阪)・通天閣が描かれ、ランナーが大阪の街を走る姿が表現されています。2014年にリニューアルが行われ、現在のLED看板になりました。
皆さんが思い浮かべたグリコサインは、何代目でしたか?
お気に入りはどれ?歴代グリコサインの前で記念撮影もできます。
初めて道頓堀を訪れたときのこと。友達とはしゃぎながらゴールインマークのポーズで記念撮影したときのこと。ジオラマを見ていると、道頓堀での思い出が次々に蘇ってきます。“あのとき撮った写真、今もあるかなあ”と思い出に浸りながら次のエリアへ向かおうとしたときです。「グリコタイムスリップ写真館」というなぞのBOXを発見。覗いてみると、お気に入りのグリコサインの前で記念撮影(有料)ができるようになっていました!
プリントされた写真にはQRコードがあり、スマートフォンで読み取れば写真データのダウンロードもできます。これは……、撮っちゃいますね(笑)。
懐かしのグリコサインを見てみたい方や道頓堀の歴史に興味のある方は、江崎記念館を訪れてみてはどうでしょう?
うっかり忘れていた素敵な思い出も蘇ってくるかもしれませんよ。
-
海外での隠居生活を夢見る妄想系ライター
丸山 愛