赤いボールは、キリストの○○。オーナメントにはサンタも驚きの意味があった
毎年12月になると街のいたるところがクリスマスの装いになり、なんだかワクワクしてきますよね。そろそろクリスマスツリーを出そうか、なんて家族と話してみたり。でも、クリスマスツリーに飾る綺麗な星やサンタクロース、雪だるまをはじめ、りんご、カラフルなボール、杖など、それらオーナメントにはすべて意味があるって知っていました? それを知れば、クリスマスはもっと楽しくなる! 家族とツリーの飾り付けをしながら、とっておきのトリビアトークで盛り上がりましょう。
クリスマスツリーの発祥はドイツ
クリスマスツリーを飾るようになったのは、昔むかしのこと。まず、クリスマスの起源とされるのが、古代ヨーロッパ・ゲルマン民族の冬至祭「ユール」です。このとき、冬でも枯れない生命力の強い「もみの木」を飾っていたのが、クリスマスツリーの始まりと言われます。また、8世紀のドイツで、キリスト教の聖人ボニファティウスが子どもたちを守ろうと樫の木を切り倒したときのこと。周囲の木々は下敷きとなって倒れたにもかかわらず、モミの木1本だけが残ったという伝説も。諸説あるのですが、クリスマスツリーは長い年月をかけて各国へと広まり、次第にいろいろなオーナメントが飾り付けられるようになっていきました。
禁断の果実りんごは、元祖オーナメント
クリスマスツリーのもみの木に、「りんご」を飾り付けるのはなぜなのでしょう? 中世ドイツ。キリストの誕生日を祝うお祭りの舞台で、「アダムとイブ」に出てくる禁断の果実(りんごの木)を再現しました。季節は冬。りんごの木に葉はなく、もみの木にりんごを付けて代用したのがきっかけです。りんごは、生きる喜びと永遠の命をもたらす果実。そして、クリスマスツリーの元祖オーナメントといえる存在なのです。
ボールの色にも、意味がいろいろ
カラフルな、丸いボール(クーゲル)を飾ったクリスマスツリーは、ドイツの伝統的な飾り方です。ある年、生のりんごが気候の影響で不作になり、飾ることができなくなりました。その当時、ガラス工芸が発達していたため、りんごの代わりに赤いガラス玉を飾ることにしたのが始まり。今では、さまざまな色のボールがありますが、赤は「キリストが流した血の色」、白は「純潔」、緑は「永遠」、金と銀は「キリストの気高さや高貴さ」を表しています。
おいしいだけじゃない、杖の形のキャンディ
「キャンディケイン」と呼ばれる、杖の形をしたキャンディ。ケインとは、英語で杖のこと。実はこれ、羊飼いが、羊を導くために使っていた杖なんです。この杖には、「困っている人がいたら、手を差し延べなさい」という意味が込められていて、助け合いの心を象徴しているとも言われます。ちなみに、杖を上下逆さまにするとJesus(イエス)の頭文字「J」の形になり、羊は「人」、羊飼いは「神」(杖で人を導く)とたとえることもできます。
大切な人と、素敵なクリスマスを!
近年では、クリスマスツリーはもちろん、おうちを飾って楽しむイルミネーションも人気です。そもそもイルミネーションは、ある牧師が常緑樹(クリスマスツリー)の隙間から見える星に感動し、それをローソクで再現したのが始まり。綺麗なものに感動する心は、時代を問わず、万国共通なのかもしれませんね。
クリスマスは本来、大切な人と喜びや幸せを分かち合うためのものです。今年もGlicoでは、家族や親子はもちろん、友だちやカップルでも楽しめるクリスマスプロジェクトを準備中!ぜひ、心に残る時間をお過ごしください。
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金沢が生んだサッカーLOVEライター
池村和紀