全身の健康はお口のケアで保たれる!? オーラルケアのプロフェッショナルに聞きました
特定保健用食品「POs-Ca」と歯科専用品「POs-Ca F」初期むし歯対策ガムとして知られている「POs-Ca」と「POs-Ca F」。特定保健用食品の認定を受けている商品で、歯のことを考えて作られているガムなのです。そんな「POs-Ca」の開発に携わる健康科学研究所の田中さんに研究者目線で歯についてお聞きしてきました。
― 普段のお仕事ではどんな研究をされているのですか?
Glicoはおいしさと健康を企業理念とする会社です。お口は消化管の入り口であり、全身との関係性が非常に高いことから、現在は口腔と全身の健康に関する取り組みをしています。御存じのようにGlicoはさまざまなお菓子を作っているわけですから、「糖」も多く使用します。そういった意味でもフォローアップするような側面を踏まえた研究をしています。例えば、食とお口の中の細菌や唾液がどのように変化するのかなどを考えています。
― 昔から歯について興味があったのですか?
正直言って全くありませんでした。(笑)特に学生の頃などは無頓着な方でしたから放置することも多かったと思います。でも研究をするようになり歯への意識が180度変わりました。今では朝起きてすぐ、朝食後、昼食後、夕方、夕飯後、寝る前と一日6回は軽くでも歯磨きをしていますね。あとPOs-Caをはじめとするガムを、職場や家、車、それとポケットにも常備しているので、ガムを噛む習慣が身についています。私個人としては、甘いものを食べないようにとかではなく、基本は好きなものを食べて、ちゃんとケアをすれば良いという考え方。食べる楽しみまで奪って「健康になりましょう!」とは言いたくないですからね。
― 歯の健康については、家族の方にも共有されているのですか?
そうですね。自分の親には歯の状態が悪くなり、治療に通うことが億劫になっているときには「柔らかい食べ物に逃げず、噛めるように治療を頑張ってみよう!」とか、「いろんなものがおいしく食べられるとこんなにいいことあるよ!」など、いかに歯の健康が大切であるかを口酸っぱく伝えています。もちろん、子どもにも徹底していて、どんなに自分が疲れていても、しっかり私の仕上げで磨くようにしていますね。幼児の時期も、歯のケアについて注意を払っていました。
― 現在の日本のオーラルケアについて、将来的な心配をされていると聞きましたが。
人類が経験したことがない人生100歳時代。さまざまな学者が研究を続けていますが、歯を100年間健康に保つことには色々な課題があります。現在のオーラルケア(定期健診、歯磨き、意識高い人はフロス、マウスウォッシュ)だけで十分なのだろうかと考えています。特に日本人は予防の意識が低いと思います。致命的なむし歯や痛みを発症しない限りは歯医者さんへ行かない人も多いですよね。歯の治療は病気を治すという意識とは違うので、知らず知らずのうちに手の施しようがなくなる場合があります。これは医学や歯学における考え方の問題なのかもしれません。
― そういえば日本以外の先進国では予防に力を入れている印象もありますね。
そうですね。保険制度の違いから、そもそもむし歯などの治療費が高額という事情もあるようです。だからまずむし歯にならないようにという意識が高いですね。また一部の国では、歯に効果的なフッ素を水道水に添加する「ウォーターフロリデーション」を実施していて、高齢者や子ども、低所得者や障がい者といったすべての人に平等に歯の予防ができるような仕組みを取り入れています。日本においては水道水に添加物を入れる、ということには安全性の考え方から賛否はあるのですが、これからの「人生100年時代」の歯の健康を守っていくための選択肢の一つではあると思います。
― そういう意味でも、我々も普段からもっと意識する必要がありそうですね
そうですね。子どもの頃からオーラルケアに関する習慣や教育を人生100歳時代に向けてより推進していくべきだと考えています。自分の子どもにもしっかり将来のリスクやケアの仕方を教えてあげるためにも、親自身が歯への健康意識を高める必要があると思うのです。
― POs-Caももっと様々な人に知っていただけるといいですね
でももちろんPOs-Caを噛めば大丈夫!なんてことは思っていません。人生100年時代に歯を100年維持するために新たに手軽に楽しくできることと思ってもらえたらと考えています。学会などでお会いする周りの研究者からはPOs-Caの研究について「ここまで研究してしまいますか?」と称賛されたこともあります。普段から少しでも歯の健康を考えるのであれば、こういった商品を意識されても良いのではと思っています。長い人生のうえで「自分の歯」がちゃんとそろっている方が良いのは間違いないのですから。