甘い香りを生み出す「バニラ」って、いったいなに?
アイスクリームのフレーバーで最も一般的なものと言えば「バニラ」!スーパーでもアイスクリームショップでも、バニラ味を置いていないところはまずありませんよね。でも「バニラってなに?」と聞かれると、答えることができない・・・。という人も多いのではないでしょうか。今回は、そんな「バニラ」の秘密に迫ります!
バニラは、ラン科の植物の名前。
実は、バニラはラン科バニラ属のつる性植物のことなんです。白っぽくてかわいらしい、らっぱ型の花をつけます。
バニラの香りのイメージから、花の香りを嗅いでみたくなりますが、花に匂いはありません。あの特有の甘くて芳醇な香りは、バニラの果実からするのです。
バニラの果実は、いんげん豆のさやのような、15〜30cmの細長いもの。バニラの名前の由来は、この果実の形にちなんだ「小さなさや」という意味のスペイン語「バイナ」だと言われているんですよ。
あの香りができるまで
バニラの木になっている緑色の果実も、そのままでは青臭いにおいがするだけ。甘い香りを得るためには、独特の「キュアリング」という工程を経て、成熟させなければならないのです。
キュアリングで乾燥・発酵したバニラの果実は、チョコレート色に変化し、あの強い甘い香りを放つようになります。ここから取り出した種が、バニラビーンズシードと呼ばれ、バニラ香料の原料となります。