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グルタミンは筋トレの味方!効果や摂取タイミングについて
グルタミンはコンディショニングの強い味方。
トレーニングをしている人は目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
たくさんの働きがあり、アスリートはもちろん、運動習慣がない方でもその効果は存分に感じることが出来ます。
どんなところがコンディショニングにいいのか、グルタミンの効果、摂取方法についてご紹介します。
体内で最も多い遊離アミノ酸※1、グルタミン
グルタミンは皆さんの体に一番多く存在するアミノ酸で、体内の全遊離アミノ酸中60%を占めています※2。よくグルタミン酸と間違えられますが、分子構造は似ているものの、効果的にも全く別のアミノ酸です。体には非常に多くのグルタミンが必要であるため、普段は筋肉や血液中に大量にストックしています。体内でも合成されるので非必須アミノ酸に分類されていますが、風邪を引いた時、疲れが溜まっている時、運動をした時など、体にストレスがかかっている時は大量に消費されるため、食品からも積極的に摂取して欲しいアミノ酸です。
※1遊離アミノ酸・・・たんぱく質と結合せず、単体で体内に存在しているアミノ酸
※2Judy Shaber,Nancy Ehrlich,グルタミンのすべて-免疫系,消化器系,骨格筋へのすばらしい効果,㈱三輪書店,1994,p13
少しマニアックなお話しをしましょう。
なぜグルタミンがたくさんの効果があると言われているのか、そのキーワードは窒素です。グルタミンはこの窒素を2原子もっており、体の組織から組織へ窒素を運ぶ役割を担っています。そして体の様々な部位の生合成に必要な窒素源として働くため、たくさんの働きをします。
ではいったいどのような効果があるのでしょうか?
グルタミンの効果
グルタミンには、筋肉の分解抑制、消化管機能のサポート、免疫力向上、傷の修復などに効果があると言われています。
筋肉の分解抑制
運動をした時、風邪を引いた時、ケガをした時など、体にストレスがかかった時はグルタミンが大量に消費されます。消費されたグルタミンが適切に補給されないと、体にストックしていたグルタミンが足りなくなり、筋肉を分解してグルタミンを供給するようになります。これが激しいトレーニング時や、体調が悪くて寝たきりの状態の時に筋肉が失われる理由のひとつです。つまり必要なグルタミンがしっかり補給されていれば、筋肉の分解は抑制されます。医療機関では手術後や動くことが困難な場合にも筋肉が維持できるよう、点滴に添加することもあります。
例えばせっかく筋肉を付けるために筋トレをしているのに、逆に分解させてしまっているとしたら本末転倒ですね。運動後には消費されたグルタミンをしっかり補給することをおすすめします。
消化管機能のサポート
グルタミンは腸管の最も重要なエネルギー源であることが明らかになっています。腸管には絨(じゅう)毛(もう)という突起があり、食事から摂った栄養素はここから吸収され、肝臓を通して全身へと送り込まれます。また細菌やウイルスの侵入を防ぐ働きもあります。
絨毛は普段、ふかふかのじゅうたんのような状態ですが、絶食などによって腸への刺激がなくなったり、十分なグルタミンが供給されなくなったりすると、薄くなり、簡単に細菌やウイルスが侵入したり、潰瘍ができやすくなったりします。
グルタミンにはこの絨毛を修復する作用があると共に、薄くなることを防ぐ役割があります。日頃から意識的に食事に気をつけていたとしても、それが体に吸収されなければ意味がありません。体にとって必要なものを吸収し、いらないものを侵入させないために、常に腸を健康な状態にしておくことを心がけましょう。そのサポートをしてくれるのがグルタミンです。
免疫力の向上
グルタミンはリンパ球、マクロファージ、好中球と呼ばれる免疫を担当する細胞の重要なエネルギー源となります。また、先にも述べたように、細菌やウイルスの侵入を阻止してくれる腸管絨毛のエネルギーにもなります。これらのことは、免疫機能が正常に働くにはグルタミンが重要であることを意味しています。また、適度な運動は免疫力を活性化させますが、長時間の運動では感染症のリスクが高まるという報告もあります。質のよいトレーニングの維持や、日頃の体調管理のためにもグルタミンは有効です。
実際に、マラソンレース後の感染症が抑制されたという研究データが報告されています。レース完走直後とその2時間後にグルタミン5gを摂取することにより、感染症の発症率※が有意に低下することが示されました(下図)。
※感染症の発症率:あらかじめ決められた評価基準に従い、医師が判断
傷の修復
傷の修復にも免疫を担当する細胞の働きが必要です。グルタミンはこれらの細胞のエネルギーとなるので、傷の修復効果も期待できます。
その他
その他の効果として、グリコーゲンの合成促進、成長ホルモン(筋肉の合成や細胞の修復を促す)の分泌促進の効果も報告されています。
グルタミンの摂取方法
グルタミンは肉、魚、卵、大豆などに含まれていますが、熱によって変性してしまうため、刺身や卵かけごはんなど、生で食べられる方法だと効率よく摂取できます。しかし生で食べられるメニューは限られますし、トレーニング時に摂取したい場合は衛生的にもおすすめ出来ません。そんな時はサプリメントを利用すると効率的で簡単に摂取することが出来ます。一般的に1回あたり5g程度が目安となっています。
過剰摂取による影響は?
グルタミンはサプリメント等の食品にはL-グルタミンとして配合することが認められており、安全性の高いアミノ酸です。経口摂取では1日40gまでは問題ないとの報告があります。ただしアミノ酸もプロテインと同様、必要以上に摂取することは無駄になるだけではなく、肝臓や腎臓へ負担をかけることになります。肝臓や腎臓に疾患のある方は医療機関にご相談下さい。
出典:国立健康・栄養研究所、「健康食品」の素材データベース、グルタミン
おすすめのタイミング
基本的にいつ飲んでもいいですが、おすすめのタイミングを挙げました。目的に応じてぜひお試し下さい。
運動前後
長時間の運動によって血液中のグルタミン濃度は下がり、そのままにしておくと体は筋肉を分解してグルタミン濃度を保とうとします。せっかくのトレーニングが逆に筋肉を減らしてしまうことにならないよう、しっかりと摂取することをおすすめします。また激しいトレーニングを行うアスリートは上気道感染症(かぜ症候群)にかかる頻度が高くなるというデータもあります。免疫力を上げてしっかりと体調管理を行うためにも運動前後にグルタミンを摂取することをおすすめします。
就寝前
寝ている間は成長ホルモンが分泌されます。
グルタミンは腸管や免疫細胞のエネルギーになるので、疲れが溜まっている、風邪を引いている時などは就寝前に摂取することをおすすめします。
まとめ
筋肉の分解抑制から免疫力の向上など、コンディショニングには欠かせないアミノ酸。
「いつものトレーニングがこなせない」、「なんだか疲れがとれない」といった症状がある場合、もしかしたらグルタミン不足かもしれません。トレーニングを常にベストコンディションで行うため、また疲れを溜めずにすっきり爽やかな毎日を送るために、ぜひグルタミンを取り入れてはいかがでしょうか。
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