本気のあなたへ プロテインダイエット必勝法
健康的に痩せるための運動・食事の方法について
これまで何度もダイエットしては、リバウンドを繰り返している“万年ダイエッター”という方、そのダイエットの仕方自体が痩せにくい体質を作っているかもしれません。
健康的に痩せるためには、適切な目標設定をし、運動、食事、生活習慣の3つを見直していくことが重要です。この3つをしっかりと習慣化していくコツをつかみ、人生最後のダイエットにしましょう!
健康的に痩せるってどういうこと?
「痩せる」というと、単純に体重だけを落とすことを目指す方もいますが、健康的なダイエットとは、体重だけでなく余分な脂肪を落とし適度な筋肉をつけることで、代謝がスムーズで疲れにくい体を作ることです。
そして、そのためには、食事のコントロール・運動・正しい生活習慣の3つを見直していくことが重要となります。
健康的なダイエットのメリット
食事のコントロール、運動、生活習慣の見直しによって健康的なダイエットを行うことで、代謝のスムーズなカラダ作りが期待できます。
さらに、ある程度の運動を加えながらしっかり食事も摂ることで、食べられないストレスを軽減でき、続けやすいというメリットもあります。
目標設定
まずは、いつまでにどうなりたいか?無理のない体重・体脂肪率の目標を設定してみましょう。目標から、現状よりどのくらいの運動と食事のコントロールをしたら良いのかを割り出すことができます。
以下の計算で、1日の削減目標カロリーを割り出します。この削減目標カロリー分を運動と食事によって減らしていきましょう。
7,000kcal(体重1kgを落とすのに必要なエネルギー)× 落としたい体重(kg)÷減量日数(日)=1日の削減目標カロリー*
* 出典:厚生労働省、e-ヘルスネット
3ヶ月で3キロ落としたい方の例
7,000(kcal/kg)×3kg÷90日=240kcal/日
一日240kcalを現状より運動の消費カロリーを増やすか、食事の摂取カロリーを減らすことを3ヶ月継続すると、目標体重のクリアが可能になるという一つの目安になります。
カロリーコントロールだけではないですが、どれくらいの運動の取り組みと食事をすべきかの目安にしてみましょう。
運動編
運動には、ウォーキングやランニングのような有酸素運動と、筋トレのように瞬発的に筋肉を使う無酸素運動があります。効率よく痩せるためには、どちらか一つではなく、この2つの運動を組み合わせることが重要です。
なぜ重要なのか、どのように組み合わせていくとよいのかを解説します。
有酸素運動で脂肪燃焼
ウォーキング、ランニングのように強度が低い運動を長時間行う際、体では主に体脂肪がエネルギー源として使用されます。そのため、有酸素運動は“脂肪を燃やす運動“とされています。
この有酸素運動は、短時間でももちろんエネルギーを消費しますが、開始して20分経過した頃から体脂肪をエネルギー源として使い始めることから、20分以上行うことで、より体脂肪の減少が期待できます。*
* 出典:厚生労働省、e-ヘルスネット
無酸素運動で基礎代謝を高める
ウェイトトレーニングなどの無酸素運動は、有酸素運動のように運動中に脂肪燃焼をする比率は低いですが、速筋と呼ばれる筋肉が鍛えられます。
この速筋を鍛えることで、基礎代謝(安静時のエネルギー代謝)を高める効果が期待できます。
つまり、この筋肉が鍛えられれば、これまでと変わらない生活をしていても消費されるカロリーが高まり、痩せやすいカラダ作りができるということになります。
また、無酸素運動をすると、アドレナリンや成長ホルモンなどの脂肪分解を促すホルモンが分泌されやすくなるため、その後の活動での脂肪燃焼が促されるとも言われています。
そのため、体脂肪を減らすためには、筋トレ→ウォーキングなどの無酸素運動と有酸素運動の順序での組み合わせが良いとされています。
有酸素運動と無酸素運動の組み合わせ方とその消費カロリー
では、具体的にはどのように有酸素運動と無酸素運動を組み合わせていけば良いのでしょう?
まず、筋力トレーニングを自分にあった負荷をかけながら行い、その後軽めのウォーキング・ランニング、水泳(水中ウォーキングなど)・バイクなどの有酸素運動を行います。
このとき、頑張れば頑張るほど脂肪が燃えるかもしれないと、息が上がるほど強度を上げるのは控えましょう。かえって無酸素状態となり、脂肪が燃えにくくなる可能性があります。
脂肪は「ややきつい」と感じる中強度の運動において燃焼率が高まります。10分ほど続けていると汗ばむほどの強度であることが目安です。
組み合わせ例
- ストレッチ…10分
2.3mets×55kg×10/60分×1.05=22.1kcal - 筋力トレーニング…休憩をとりながら30分(実質15分)
6mets×55kg×15/60分×1.05=86.6kcal - 軽いウォーキング…30分
3mets×55kg×30/60分×1.05=86.6kcal - ストレッチ…10分
2.3mets×55kg×10/60分×1.05=22.1kcal
このときの消費カロリーはおよそ217kcalになります。(55kg・女性の場合で計算)
強度や時間は、無理のないところから始めていきましょう。
* 出典:国立感染研究所 運動基準・運動指針の改定に関する検討会 報告書
国立健康栄養研究所 改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』
食事編
健康的に痩せるためには、何かを極端に減らすのではなく、適切なカロリーコントロールと、バランスよくしっかり食べて、必要な栄養を摂ることが重要です。
適切なカロリーコントロール
体重は、消費カロリーと摂取カロリーのバランスによって増えたり減ったりします。毎日運動できないときや、運動だけでは難しい場合には、食事のカロリーコントロールも行いましょう。並行することでストレスなくダイエットを進めることが期待できます。
カロリーダウンのコツは、以下を参考にしてみてください。
- 揚げ物を避ける
- ご飯の量をいつもの1/4減らす
- お酒を飲む時はご飯を少なくする
- ビールをカロリーオフに変える
- ドレッシング、マヨネーズをノンカロリーにかえる
- 間食を100kcalまでにする
- カロリー表示などを意識的に見るようにする
タンパク質をしっかりとって基礎代謝アップ
タンパク質を構成するアミノ酸は、食べたものをエネルギーに変えるときに必ず必要になる栄養素の1つです。これが不足するとエネルギー代謝のサイクルがスムーズに回りにくく、カロリーを控えていても、脂肪として蓄積されやすくなります。
また、いくら運動しても筋肉の材料となるタンパク質がないとトレーニングの効率も悪くなってしまいます。
タンパク質は、お肉、魚介類、大豆・大豆製品、卵、乳製品などに多く含まれています。毎食一品以上は、タンパク質を含む食事を摂ることを意識しましょう。
そして、タンパク質を多く含む食品には脂肪分も多く含んでいるものもあります。脂身の多いお肉や魚などには注意をしましょう。また、調理法の面でも揚げ物や中華のような油を多く使用する炒め物は避けられると良いですね。
ビタミン、ミネラルの摂取
ビタミン、ミネラル類もタンパク質と一緒に摂取したい栄養素の一つです。これらもタンパク質同様、エネルギー代謝において重要な役割を担っており、不足すると代謝がスムーズに回りにくくなります。また、タンパク質から筋肉を作る際にも必要となります。
野菜、果物、海藻などにまんべんなく含まれていますので、毎食不足しないように摂取しましょう。また、代謝に関わりの深いビタミンB群は豚肉、うなぎなどにも多く含まれています。
食べる順番を意識する
食べる順番を意識し、血糖値の上昇するスピードを緩やかにすることが体脂肪の蓄積を防ぐこともわかってきています。これは、血糖値が上昇することによって分泌されるインスリンの量を抑えることによるものです。インスリンは、体の余分なブドウ糖が中性脂肪などに合成されるよう促進させる働きがあるためです。
野菜類→肉や魚などのおかず→ごはん、というような順番で食べると、血糖値の上昇を緩やかにすることが期待できます。
ただし、野菜といってもじゃがいも、にんじん、とうもろこし、かぼちゃなどは糖質を多く含みますので摂り過ぎに注意しましょう。
さらに、食物繊維の多いものを先に食べることも血糖値の上昇を抑える効果が期待できるため、野菜の他に、きのこ、海藻類などを先に食べることもおすすめです。
白米の代わりに雑穀米や玄米を食べると、エネルギーは変わらないものの脂肪が蓄積されにくい食べ方になります。
お水・お茶の代わりにノンカロリーの炭酸水を飲む
お水、お茶の代わりにお腹の膨れやすい炭酸水を飲んで空腹をしのぐ、というのも減量時の食欲を抑える工夫です。なかでも、ミネラル分を含むものを選んで飲むようにしてみると、不足しがちなミネラル摂取もできておすすめです。
減量している人におすすめのメニュー
- 豚ヒレ肉の塩麹漬け
- 小松菜とキノコのおひたし
- 根菜たっぷり味噌汁
- 玄米ご飯(七部付き米でも)八分目の量
豚ヒレ肉は、脂肪分が少なく、エネルギー代謝に欠かせないタンパク質、ビタミンB群が豊富に含まれています。
おひたし、味噌汁は、食物繊維たっぷりの食材を使用して血糖値の上昇を抑えることができます。さらに、一食に必要なビタミン、ミネラルなどを摂るためにも野菜は、両手にいっぱい分の量を摂るようにしましょう。
ご飯は、ビタミンB群、食物繊維の豊富な玄米にします。玄米が苦手な方は七部付き米などもおすすめです。
NGな生活習慣編
健康的に痩せるためには、食事、運動だけでなく生活習慣も気をつける必要があります。
なんとなく習慣化してしまっていることが痩せにくい体質を作っている原因になってしまっているかもしれません。
お酒の飲み過ぎ
お酒は水のように飲めてしまいますが、お酒にもエネルギーはあります。飲みすぎるとおつまみではなく、アルコールでエネルギーを過剰に摂取することになります。
また、肝機能はアルコール処理だけでなく、糖質、タンパク質、脂質の代謝などに深く関わっている臓器です。肝機能が低下すると、むくみや代謝低下の原因にもなることが考えられます。
休日寝てばかりいる
休日の過ごし方も見直してみましょう。平日は、通勤や通学などで歩数もそれなりにある方も多いかもしれません。しかし、休日はどこかに出かけたり、運動をしたりしなければ、運動量が確保できません。意識的に体を動かすように心がけてみましょう。
早食い
一食にかける食事の時間を意識したことはありますか?習慣的に早食いになっていないでしょうか?食べる早さとBMI(肥満度の指標)には関係があるといわれています。*
食事を始めてから血糖値が上がるまでに、約20分かかり、食事開始から20~30分後にようやく満腹中枢に信号がいき、食欲抑制ホルモン(レプチン)も働き始めます。
つまり、20分以内に食事を終えてしまっている方は、必然的に食べ過ぎてしまっている可能性が高いのです。
早食いにならないために、よく噛んで食べることを意識したいですね。そのために、食材も意識的に固めに茹でたり、雑穀や玄米を選んだりするなどの工夫をしてみてください。
* 出典:厚生労働省、e-ヘルスネット 早食いと肥満の関係 -食べ物をよく「噛むこと」「噛めること」
睡眠時間
毎日の睡眠時間も実はダイエットとの関わりがあります。忙しくてついつい遅くなってしまいがち、なんて方は要注意です。
お仕事などで昼夜逆転している場合は、起きる時間、寝る時間の一定のリズムを崩さないことも重要です。
健康的に、効率よく減量しよう
健康的に痩せるためには、健康的な生活を送ることから始まります。無理のない減量目標を設定し、それをクリアするための食事、運動、生活の習慣を見つけていきましょう。まずは、現実的にできそうなことから実行してみてください。
継続のコツは、意識を持ち続けることです。そのためにも、極端なダイエットではなく、無理のないやり方で取り組んでみてください。