プロテインの飲み方。タイミングは食前?食後?

正しく使うために、プロテインのススメ

プロテインは、筋力アップや栄養バランスの改善、ウエイトアップなどさまざまな用途で使われています。より効果を感じるためにはどのタイミングで飲むといいのでしょうか?目的に応じたベストなタイミングを紹介します。

自分に合った摂取時間・飲み方を見つけよう

筋力をつけたい、たくましい体を目指して増量したい、栄養バランスの改善…
プロテインを手に取るきっかけは人によってさまざまあるのではないでしょうか。

その目的によって、プロテインの最適な摂取タイミングや飲み方があるのをご存知ですか?なぜプロテインが必要なのか、どんな結果を求めているのか、目的をしっかりと見極めて最適な摂取タイミングや飲み方を見つけることはとても重要です。

プロテインはただ飲んでいれば効果を感じられるというものではありません。しかし自分の目的に合ったものを見つければ、その効果を十分に感じられるようになるでしょう。

それぞれの目的にあわせた、最適なプロテインの摂り方を紹介します。

筋肉量・筋力アップには運動後30分以内に

日々の運動やトレーニングによって体の筋繊維は傷つきます。しかし傷ついた筋繊維に栄養が入らなければ筋肉量・筋力アップにつながりません。なぜなら、タンパク質が不足した体は時間の経過とともに筋肉をどんどん分解して、エネルギーへの変換を促してしまうからです。せっかくトレーニングをしても、筋肉が分解されてしまってはもったいないですよね。
それでは私たちは、運動後どうすべきなのでしょうか?

運動後30分以内は回復のゴールデンタイムといわれています。この時間帯は体が傷ついた筋組織を修復するべく栄養素を必要として、吸収が高まるとされています。
このときに筋肉の材料となるタンパク質を補給することで、傷ついた筋組織をより速く回復させることや、より強くすることを期待できます。

そして、プロテインとぜひ一緒に摂ってほしいのが炭水化物(糖質)です。
私たちの体は、炭水化物(糖質)を食べると血糖値が上がります。すると上昇した血糖値を下げようと、体内でインスリンの分泌が促進されます。インスリンにはタンパク質を体内に吸収させ、筋肉の分解を防ぐ働きがあります。新しい筋肉を作るためには欠かせないエネルギーとなるのです。

ウエイトアップには食後・補食に

ウエイトアップをしたいときに増やすべきものは除脂肪体重(※1)です。「食事を闇雲に増やすと余計な脂肪も摂ってしまいそう。」と不安になる方もいるのではないでしょうか。
食事と併用してプロテインを摂取することで、余分な脂肪分を摂らずに一日の総摂取カロリーを高めることが期待できます。
※1:除脂肪体重…全体重のうち、体脂肪を除いた筋肉・骨・内臓などの総量。LBM(Lean body mass)と略される。

「食事だけではなかなか必要なタンパク質量が摂れなくて…」とお悩みの方には食後での摂取がおすすめです。
前述したように筋肉作りのためにはタンパク質はもちろん、糖質のエネルギーが必要です。食事で炭水化物(糖質)をしっかり摂ったうえでプロテインを摂取すると、食事からの糖質エネルギーとの相乗効果でタンパク質が体内に吸収されやすくなります。

さらに効果的にカラダ作りを行いたい場合には、補食(間食)にも取り入れてみませんか?
食事の間隔が空いてしまうところ(昼食~夕食など)で補食としてプロテインを摂ると、血中のアミノ酸を保ちやすくなります。
プロテインに含まれた豊富なタンパク質は、体内で消化されるときにアミノ酸に分解されます。体の材料となるアミノ酸が常時供給されることで、休息している間も体の回復が促されやすくなります。
また、エネルギー切れを起こすことも少なくなり、空腹感の改善にもつながるのでトレーニングをしやすいカラダ作りも期待できるのです。

ただし、多く飲めばそれだけ増量できるということではありません。体にとって余分なタンパク質は筋肉に変わらず、体脂肪になってしまうので摂りすぎには注意が必要です。

LBMが着実に増えてくるようにプロテインを取り入れましょう。

栄養バランス改善には食事前後・就寝前に

栄養バランスの改善を目指す方は、食前・食後のいずれか、そして就寝前をおすすめします。
健康を維持するためにはタンパク質をしっかり摂り、体作りの材料となるアミノ酸を体内に保っておくことが必要です。バランスよく食事をしていると思っていても、不足しがちなのがタンパク質。食前・食後のいずれかにプロテインを飲むことでタンパク質を補うことができます。
食前にプロテインを飲むことでお腹がいっぱいになり、食事がとれなくなるという方には食後での摂取がおすすめです。

就寝前にプロテインを飲むことも、とても効果的とされています。睡眠中には成長ホルモンが分泌され、体の中では修復と回復が行われます。睡眠で疲れが取れるというのは成長ホルモンの役割が大きいのですが、実はこの成長ホルモンもタンパク質から作られています。

疲労を取り、体の栄養バランスを整えるためにも、新陳代謝を助けるタンパク質は必要不可欠といえるでしょう。

プロテインの飲み方

プロテインはパッケージに記載されている割合で水や牛乳、またはジュースなどに溶かして飲みましょう。普通に混ぜるとダマになりやすいため、飲みやすく溶かすためにはシェーカーの使用をおすすめします。
シェーカーを使用する場合は、はじめに容器に水分を入れてからプロテインの粉を入れるようにしてください。粉を入れてから水分を入れるとダマになりやすくなってしまいます。容器の底に粉が固まりやすいのでよく混ぜ合わせ、作ったらすぐに飲むようにしてください。

手軽なのは水、腹持ちをよくしたいときは牛乳・豆乳

プロテインを水で溶かすことで味を損なうこともありませんし、いつでも気軽に飲むことができます。トレーニングを終えて、すぐに栄養補給したいときにおすすめです。

牛乳や豆乳とプロテインは味の相性も良いので、水で溶かすよりも飲みやすいと感じる方も少なくないはず。吸収スピードは水と比べてゆっくりになりますが空腹感を感じにくいというメリットがあります。そのため、間食や寝る前などは腹持ちがよい牛乳・豆乳がおすすめです。

飲みにくいと感じたときは味を変えてみる

最近ではプロテインのフレーバーも種類が豊富になりました。ぜひ、自分の好みのものを見つけてみてください。

それでも水や牛乳だと飲みづらいと感じるときは、飲みやすい味に変えたいときもあるでしょう。そんなときは、果汁100%オレンジジュース・アップルジュースなどの柑橘系ジュースやスポーツドリンクと混ぜて飲むことをおすすめします。
柑橘系ドリンクに含まれるクエン酸は疲れたときに効果的です。そしてジュースやスポーツドリンクに含まれている糖質はタンパク質の吸収をスムーズにしてくれます。
ただし、果汁飲料などの酸性が強い飲み物と混ぜたときはタンパク質が凝集し、沈殿・浮遊することがあります。そのときはミキサーを使うなどの工夫を施してみてください。

プロテインは自分が飲みやすいドリンクとあわせると続けやすくなります。好きな合わせ方を探してみてください。

また、「摂り方がマンネリ化している」という方は、プロテインをスイーツにしてみてはいかがでしょうか。プロテインを使った美味しいレシピで楽しみながらプロテインを摂ることができます。
詳しくはこちら「プロテインを使ったおいしいスイーツ・お菓子レシピ

温めるなら人肌程度の温かさに

プロテインを温かくして飲みたいときには、人肌程度のぬるいお湯や牛乳で溶かしましょう。
プロテインには、ホエイやカゼイン、ソイといった大きく分けて3つの種類があります。ホエイとカゼインは牛乳から作られている動物性プロテイン、ソイは主に大豆から作られる植物性プロテインに分類されます。
詳しくはこちら「ホエイ、カゼイン、ソイってなに?プロテインの種類について」

ホエイプロテインは、熱湯で溶かしたり沸騰させたり、レンジで加熱したりすると70℃を過ぎたあたりから「熱変性」を起こしてしまいます。熱変性とは、生卵がゆでたまごに変化するように、ある温度から構造が変化して固まってしまう性質のことです。栄養成分は変わりませんが、ダマのように固まってしまうことで飲みづらくなり、吸収も悪く消化に時間がかかってしまいます。もし、人肌以上の熱いホットで飲みたいなら、カゼインプロテインやソイプロテインが70℃を超えても熱変性が起きにくいため、適しているようです。

まとめ

より引き締まった筋肉質な体へと導いてくれるプロテイン。運動後すぐにタンパク質を補給したい、大きな体をつくりたい、栄養補給が出来ない就寝中にも血中アミノ酸を保ちたいなど、どんな効果を期待して摂取するかは人それぞれです。
目的や飲み方をしっかりと確認して、あなたの理想の体を手に入れましょう。

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