
正しく使うために、プロテインのススメ
筋肉づくりにはタンパク質が必要といわれていますが、なぜ必要なのでしょうか?
筋力トレーニングを行っている時は普段の生活をしている時に比べてエネルギーの消費が早く、体はエネルギー不足を感じると、筋肉を分解して必要なエネルギーにします。
せっかく増やした筋肉が減ってしまうのは困りますね。
トレーニング後から30分以内にタンパク質を摂取することで、筋肉の合成がスムースにすすみ、新しい筋肉がつくられやすくなります。食事から摂るタンパク質には脂質が含まれていることが多く、吸収にも時間がかかることから筋力トレーニング直後の摂取という点では向いていません。
プロテインは、脂質や糖質を取り除いたタンパク質で、水に溶かすだけで摂取することができるため、トレーニング後の短い時間でも手軽に摂取することができます。
ただ、初心者の方が最初からハイスペックなものを選んでも、必ずしも理想的ではないかもしれません。プロテインは、原料・価格・配合も商品によっては様々で、選び方が分かりにくいと思います。ここでは初心者が失敗しないプロテインの選び方をご紹介します。
プロテインの原料は大きく分けて3種類あります。日本では(牛)乳と大豆で、乳は更にホエイ(乳清)とカゼインに分かれますので、細かくは①ホエイ、②カゼイン、③大豆があります。
運動の目的によって原料から選ぶポイントは2つです。
ホエイとカゼインの関係は牛乳の約2割がホエイで残り8割がカゼインです。従来カゼインはバターやチーズの原料となるため大変貴重な原料でしたが、タンパク質を構成しているアミノ酸組成や吸収スピードなどにおいてホエイが優れていることから、プロテインサプリメントとしてはホエイが圧倒的に優位に立っています。
カゼインは元々の原料の性質として水に溶けないため、胃の中では胃酸に反応をして一旦固まってしまいます。逆にこれを利用して長い時間にわたって血中のアミノ酸濃度を高めるという目的で配合されたり、使われていたりしますので、サプリメントの原料としては少々上級者向けかもしれません。
そして大豆プロテインですが、元祖プロテインといえばなんといっても大豆が原料でした。当時の大豆は独特の大豆臭があるうえに、溶けが悪いという残念な特徴もあり、いまだにプロテイン=不味いと信じている人は、当時の大豆プロテインのマイナスの功績といってもいいかもしれません。
しかし大豆にはβコングリシニンなどの大豆特有の成分もあり、遊離脂肪酸の低減などの効果が期待されます。また大豆の原料メーカーの製造技術の進化により、独特の大豆臭や溶けの悪さという課題もほぼ克服されています。
詳しくはこちら「ホエイ、カゼイン、ソイってなに?プロテインの種類について」
プロテインを習慣的に続けるためには、品質・内容・値段も気になりますね。
まずは、プロテインの純度によって2つのタイプから選んでみましょう。
まずホエイプロテインの値段に関しては、その主要な根拠となるのが純度です。
つまりどれだけ精製されてタンパク質だけの状態にしているかの差です。この精製にかかる費用は原料の値段にダイレクトに反映されていきます。
また外からは分かりにくいのですが、造粒という溶けをよくする加工をしてある場合もその分の加工費がかさみますから若干値段は高くなります。
少し専門的になりますが、ホエイプロテインの純度が80%以下の場合をWPCと呼び、90%前後の場合をWPIと呼んでいますが、値段の高いホエイプロテインは通常WPIでリーズナブルの価格のホエイプロテインはWPCです。
純度が低いからといって粗悪なプロテインという意味ではありません。あくまでも原料は乳ですから、乳由来のタンパク質以外の成分が含まれているという解釈になります。
ただし、乳糖などのようにお腹がゴロゴロする成分も乳由来のものですから、そういった悩みをお持ちの方は上級者でなくともWPIを選ぶといいでしょう(ほぼ乳糖は含まれない状態になります)。WPCは多少の乳糖は含みますから、大量に飲むと少しお腹がゆるくなるなどのケースは出てくるかもしれません。
また、タンパク質を何グラム摂取したかという目安は、純度を考慮に入れて考える必要があります。例えばWPCのホエイプロテインを20g飲んだ場合、摂取するタンパク質の量は15g前後ということです。そういった意味においては、純度によっては多少多めにプロテインを飲む必要がありますし、WPCのプロテインが安いからといってもその分たくさんの量を飲まなくてはなりません。
最近はWPHと呼ばれるホエイプロテインを加水分解してホエイペプチドにしたものもあります。この場合は、プロテインとアミノ酸の中間的な存在で、通常のプロテインよりも更に吸収スピードが速くなるなどのメリットがありますが、値段もWPI以上に高くなることが多く、どちらかといえば上級者向けといえるでしょう。
最後に意外に気が付かれないのがグラム単価という発想です。
一袋(一缶)幾らという見方をしがちですが、その一袋が1㎏なのか900gなのか、中にはもっと中途半端なグラム数の商品も見受けられます。値段の高い安いはグラム単価で比較しなくては意味がありませんので、要注意かもしれません。
プロテインの摂取シーン・トレーニング内容によって配合から選ぶポイントは3つあります。
プロテインに配合されているタンパク質以外の主な栄養素は「マルトデキストリン」という糖質が一般的です。ビタミンやミネラルも大半のプロテインに配合されていますが、配合量は微量です。目的や効果に合わせてプロテインの配合や成分表示も確認して使用してみましょう。
マルトデキストリンとはでんぷんを加水分解して作る糖質で、速過ぎず遅からずの適度な吸収スピードをもつため、エネルギーの補充に適しています。
このマルトデキストリンを配合してあるプロテインも一つのカテゴリーを形成しています。
つまりこのタイプのプロテインの場合は、身体の材料となるタンパク質のみならずエネルギー源が同時に摂取出来るということになります。
プロテインは初心者の方にとっても、効率よくボディメイクのお手伝いとなる食品です。決して魔法の粉ではありませんが、上手に活用すればライフスタイルにも好影響を与えることができるはずです。
日常生活にプロテインを取り入れてみてはいかがでしょうか。
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