趣味で始めるスポーツ・運動のススメ
マラソンの適切なペース配分を知って、完走&目標タイムを目指そう!
マラソンの適切なペースを知ることは、完走・そしてタイムアップを狙うカギになります。現時点のタイムからまずは目標タイムを設定してみましょう。無理なくマラソンを走りきるためのペース設定はどのくらい?ペースを身体に覚えこませ、夢のゴールを目指しましょう!
まずは完走を目指そう 制限時間と関門を突破して「完走」へ
同じ42.195kmを走るマラソンでも、完走するためにはコースや高低差、季節など様々な要因が関係してきます。大会によっては制限時間や途中関門が設けられ、思ったようなペースで走れないとタイムオーバーで完走できず涙を飲む…そんな経験をした方も少なくないはず。
マラソンを「完走する」ことは決して簡単なことではありませんが、自分に合ったペースで走ることが完走への最大の近道です。
練習の成果を発揮し、制限時間内にゴールするために重要なポイントを押さえていきましょう。
基本は長距離を走り切る身体づくりから
マラソンは長い距離を走り続ける過酷な競技です。時間内に完走するには走りきるための心肺機能・筋持久力などが要求されます。
走る場所もフラットなコースや起伏のある所など変化をつけると体力づくりに役立ちます。
無理なくステップアップしていくために、走り方・フォームも初心者のうちから意識しておきたいですね。効率の良い走り方のコツについて詳しくはこちらも併せてご覧ください。
「マラソン・長距離で疲れない走り方をマスターしよう」
身体でマラソンのペースを覚えよう
長時間の運動に慣れてきたら、一定のペースを保って走る段階に移ります。
初心者のうちは、1km7分が目安です。このマラソンのペースをまずは身体に覚えこませていきます。ペースを維持しながら30分走れるようになったら徐々に時間・距離を伸ばしていきましょう。小刻みに伸ばしていき最終的には2時間走れることが理想です。
*出典:5ステップ3ドリルでフルマラソン挑戦 楽しいランニング入門
走りきれるタイムを意識しよう
一定のペースで走れるようになってきたら、タイムを意識した練習に移りましょう。
目標タイムを早く達成したい!と一気にタイムを上げるのではなく、練習が続けられる強度で無理なくレベルアップしていくのが大切です。
自分の目標を設定しよう
直近のタイムからフルマラソンの予想タイムを計算することができます。
練習もかねて10kmやハーフマラソンの大会出場、もしくは距離表示のあるコースで走ってみましょう。タイムだけではなく一定のペースで無理なく走りきることができたか、身体にどのくらい疲労が残るかを確認してみましょう。
あなたの予想タイムはどのくらい?
すでに10km・ハーフマラソンを経験し、フルマラソンをどのくらいのタイムで走れるのか知りたい方におすすめです。
直近で走った10km・ハーフマラソンのレースタイム(分)に、スタミナのレベルを表す指標である「持久係数」を掛けて算出しましょう。
■適正な負荷を示す係数の目安
10kmタイム(分)×4.6~4.8
ハーフマラソンタイム(分)×2.07~2.20
例)10km 50分・ハーフマラソン 1時間55分 の場合
10km 50(分)×4.6~4.8=230~240=3時間50分~4時間 位
ハーフ 115(分)×2.07~2.20=238~253=3時間58分~4時間13分 位
■係数の使い方
①10km・ハーフに自信があるが、後半のスタミナがなくバテる
→大きめの数値をかける。(10km:4.8・ハーフ2.20)→スピード型
②10km・ハーフで後半に落ち込まずスタミナに自信がある
→小さめの数値をかける(10km:4.6・ハーフ2.07)→スタミナ型
③後半のスタミナがあるかわからない・おそらく普通
→10km:4.6・ハーフ2.09
※上記はあくまでも簡易的な計算式です。目安としての参考数値としてとらえましょう。
今の目標タイムは実現可能?
目標タイムを直近の10kmやハーフマラソンのタイムで割り、持久係数を算出することができます。
自分のスタミナが目標に対して見合って適正なのかを確認したい人におすすめです。
フルマラソン目標タイム(分)÷直近の10kmもしくはハーフマラソンのタイム(分)
10km:4.5、ハーフマラソン:2.05が目安となります。
例)フルマラソン目標4時間半=270分の人が10km55分で走る場合
270÷55=4.90→少し目標が高いかもしれません
フルマラソン目標4時間半=270分の人がハーフマラソン2時間20分=140分で走る場合
270÷140=1.92→目標を上方修正可能
フルマラソン目標5時間=300分の人がハーフマラソン2時間30分=150分で走る場合
300÷150=2.0→おおよそ実現可能なタイムです
適切な目標設定が成功への近道
目標タイムと現時点での実力に開きがある場合、目標の下方修正が必要になることもあるでしょう。目標から割り出したマラソンのペースで今まで走れていた距離が走れなくなる場合、距離を走り込めるペースに落とし、マラソンの終盤を走りきれる持続力をつけることを優先しましょう。オーバートレーニングや故障を防ぐことにもつながります。
*出典:eA式マラソン走力アップトレーニング
マラソンのペース配分の考え方
マラソンは走り出しが非常にゆっくりと感じることもあり、周りのスピードに流されたり自分のペースを見失ってしまうことがあります。
逆に当日の体調や気象条件によっては、普段走っているペースがきつい、と感じるときもあるでしょう。前半は無理なく、後半の失速にならないよう自分に合ったマラソンのペース配分を意識して臨みましょう。
イーブンペース
レース全体を余裕のある一定のペースで走りきるペースです。
フルマラソン4時間~5時間台以降の初心者でも確実にタイムを残せるペース配分です。
緩やかな右肩下がりのペース
レース序盤にちょっとだけ速めに入り、体力に余裕のあるうちにタイムの貯金を作るペース配分です。後半の身体・脚の疲労がたまってきたときに前半の貯金を使ってゴールする走り方です。
前半飛ばしすぎると、後半の大幅失速につながるため、前半と後半で2~4分差程度のペース配分がよいでしょう。
例:4時間半:前半2時間13分→後半2時間16分くらい
この走り方は「アクティブスプリット」(※)とも呼ばれます。
※アクティブスプリット・ネガティブスプリット
スタート地点から各通過地点までのトータル経過タイムをスプリットタイムと呼びます。
レースタイムに対して、前半(スタート~中間地点)が速いとアクティブスプリット、後半(中間地点~ゴール)が速いとネガティブスプリットと称されます。
*出典:RUNNET ランニング用語辞典より
サブ4(サブフォー)・サブ5(サブファイブ)を目指してみよう
マラソンを4時間以内で走ることを「サブ4」・5時間以内で走ることを「サブ5」と呼びます。マラソンランナーのステータスの一つでもあります。
日本のマラソン大会の多くは制限時間が5~6時間ですので、サブ4を達成すれば国内のほとんどの大会は完走できるといえるでしょう。自分の実力を試す目安ともなりますので、ぜひチャレンジしてみてください。
*出典:eA式マラソン走力アップトレーニング
ペース表を活用しよう
各地点の通過タイムを目安として、速すぎたら少し抑えめに、遅れたら次で取り返すくらいの楽な気持ちで臨みましょう。
■フルマラソン 目標タイム 参考ラップ表
目標4時間00分 | 目標4時間30分 | 目標5時間00分 | |
---|---|---|---|
1km | 5:41 | 6:24 | 7:07 |
5km | 28:26 | 32:00 | 35:33 |
10km | 56:53 | 1:03:59 | 1:11:06 |
15km | 1:25:19 | 1:35:59 | 1:46:39 |
20km | 1:53:45 | 2:07:59 | 2:22:12 |
中間地点(21.0975km) | 2:00:00 | 2:15:00 | 2:30:00 |
25km | 2:22:12 | 2:39:58 | 2:57:45 |
30km | 2:50:38 | 3:11:58 | 3:33:18 |
35km | 3:19:05 | 3:43:58 | 4:08:51 |
40km | 3:47:31 | 4:15:57 | 4:44:24 |
FINISH | 4:00:00 | 4:30:00 | 5:00:00 |
*出典:ミズノランニング ペースチャート
最適なペース配分で目標達成・完走の喜びを味わいましょう!
達成したい目標タイム・大会は見つかりましたか?
これならできそう、もっとできるかも、とさっそく練習したくなったのではないでしょうか。
はじめのうちはタイムが上がらなかったり、ペースがぶれても気にすることはありません。自分の体調・実力に応じて少しずつ実力を伸ばしていきましょう。
マラソンは積み重ねのスポーツとも言われます。一定のペースを意識して走り続けることで、スタミナや筋力も付いてきます。
42.195kmを自分の脚で走りきった達成感は格別です。自分のペースで目標達成に向けて頑張っていきましょう!
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