趣味で始めるスポーツ・運動のススメ
膝関節周りが気になる方へ 筋肉・関節・骨、それぞれに効く機能性成分のススメ
運動における膝関節周りの重要性
普段から身体づくりを心掛けている方のほか、学生・社会人アスリートとして運動を生活の中心に置いている方や、運動不足が気になり、ランニングやウォーキングを始めてみた、という方も運動を継続するためには、身体への気遣いは欠かせません。特に大きな負荷がかかったときには膝が痛くなりがちです。膝関節周りをケアすることは、体を動かす上でとても重要です。思い切り動くことは、身体の健康はもちろん、心の健康を保つことにも繋がります。
※参考「ランニングを続けることのメリットを知って健康なカラダ作りを」
膝関節周りのケアには、食品成分も有効
「特に膝関節周りのケアが重要」と述べましたが、その方法としてトレーニングはもちろん、食品成分も活用することができます。
今回は、「筋肉」「関節」「骨」それぞれのケアに有効だと報告されている食品成分について、紹介します。
筋肉のケア方法
膝周りの筋肉をつけることで、膝関節がまっすぐになり、関節のスムーズな可動、軟骨のすり減りを抑えることに繋がります。
筋肉量の維持・増加に効果がある成分としては、以下のような食品成分が挙げられます。
・クレアチン
クレアチンは筋肉内に多く存在している物質であり、継続して摂取することで筋肉量増加や筋力向上効果が期待できます。サプリメント等が市販されています。風味にくせがなく飲みやすいのでおすすめです。
・HMB
HMBは「β-Hydroxy -β-Methyl Butyrate (β‐ヒドロキシ‐β‐メチル酪酸)」の略称で、体内でアミノ酸の一種であるロイシンからできる物質です。筋肉の合成促進と分解抑制の効果があると報告されています。
・ブラックジンジャー
タイ原産のスーパーフード、ブラックジンジャーにはポリメトキシフラボンという成分が含まれており、この成分が筋力の維持に有効とされています。
膝関節のケア方法
膝の痛みの多くは、加齢や酷使による軟骨の劣化が原因で引き起こされます。以下の成分を効率的に補給することが大切です。
・N-アセチルグルコサミン
N-アセチルグルコサミンは軟骨成分であるヒアルロン酸やコンドロイチンの原料として利用され、それらの生成を促進するとされており、膝関節の違和感軽減に効果があるとされています。
グルコサミンも膝関節の違和感を軽減するとされていますが、N-アセチルグルコサミンはもともと体内に存在するものと同じ構造であることから摂取後にそのまま利用することができ、グルコサミンに比べて利用される割合が高いとされていますので、おすすめです。
・Ⅱ型コラーゲン
Ⅱ型コラーゲンも、軟骨に多く含まれる成分であり、摂取により膝関節の違和感軽減に効果があるとされています。
骨のケア方法
骨密度が下がり、骨がもろくなると、負荷や疲労に耐えられなくなって折れてしまうことがあります。骨密度維持や骨の成分流出を抑えることが期待できる以下のような食品成分を、意識的に摂取することが重要です。
・大豆イソフラボン
大豆に含まれる、女性ホルモン(エストロゲン)に似た物質の一種であり、骨が分解するのを防ぐ機能(骨粗しょう症予防効果)が報告されています。
特定保健用食品や機能性表示食品にも配合されている成分であり、おすすめです。
・β‐クリプトキサンチン
みかんに含まれる色素成分の一種であり、大豆イソフラボンと同じく骨粗しょう症予防効果が報告されています。
もちろん、食品成分だけに頼るのではなく、それぞれのケアには運動前後のストレッチを行ったり、睡眠などの休息をきちんと取ったりすることが大事です。
こちらの記事も、参考にしてみてください。
効果的な摂取方法
摂取タイミングとしては早朝ランニングなど体を動かし始める前がおすすめです。まとめて飲んでもいいでしょう。身体の構成成分は日々分解と再構築を繰り返しており、上で紹介した食品成分を1回摂取したからといって、劇的に改善するものではありません。運動と合わせて継続して摂取することで、効果が発揮されますのでぜひ続けてみてください。
これらの成分を複数組み合わせた商品もあります。そのような商品を上手に活用することで膝関節周りのケアに有効な機能性成分を効率的に摂取できます。日々パフォーマンスを追求する方、体づくりに気を遣っている方など、膝関節周りが気になる方は利用してみてはいかがでしょうか?
快適な運動のために、「筋肉」「関節」「骨」それぞれのケアを!
- 運動を快適に続けるためには、膝関節周りのケアが重要です。
- トレーニングだけではなく紹介した食品成分も有効です。
- 膝関節周りのケアには、「筋肉」「関節」「骨」それぞれのケアが必要です。
- 複数の成分を効率よく継続摂取するために組み合わせ商品をぜひ活用しましょう。
<執筆者>
江崎グリコ株式会社
健康イノベーション事業本部
商品開発部 運動能力・脳機能強化商品開発グループ
研究担当 常盤 颯志
資格:健康食品管理士/NESTA パワーサプリメントスペシャリスト