趣味で始めるスポーツ・運動のススメ
ロードレース完走へ!前日・当日の食事メニューの考え方
長距離を走り抜くロードレース。実力を発揮するためには体のエネルギーを満タンに近づけておくことが重要です。
レースを楽しく走り切り、翌日以降の疲労をできるだけ残さない工夫をしてみましょう。レース初心者でもこれから取り組める、レース前から完走後までの効果的な食事の摂り方、栄養補給法をお伝えします。
明日はレース!前日の食事内容や食事量
消化が良く普段から食べ慣れているものを摂るのがよいでしょう。炭水化物をエネルギーに変えるビタミンB1を含む食材(豚肉)を合わせて摂るとさらに効果的です。
逆に控えたいものは脂っこいものや生ものです。脂を多く含むものは消化吸収に時間がかかり胃に余分な負担をかけてしまいます。また、生ものは普段大丈夫であっても、緊張感から消化器に不調をきたしてしまい、当日の体調に影響する場合があります。
食事量は食べ過ぎに注意し、普段通りの量をしっかり食べることを心がけましょう。
カーボローディングにも挑戦してみよう
長時間の運動に対応するだけのエネルギーを体内にあらかじめキープする「カーボローディング」にも挑戦してみましょう。
摂取カロリーは変えず、主食とおかずの割合を変えます。食事全体量に対して炭水化物の割合を上げる「高糖質食」とし、おかずには脂肪分を控えたものを摂ります。食事の70~80%を炭水化物とするため、ごはん+パスタ、丼もの+うどんなど2種類以上の炭水化物を組み合わせると取り組みやすいでしょう。
糖質は直接エネルギーとなるだけではなく、体内の脂肪をエネルギーに変換するときにも必要不可欠なものです。
カーボローディングの詳しい方法はこちら
「カーボローディングとは。食事の摂り方や実践方法について」
出典:独立行政法人 農畜産業振興機構、スポーツ選手の食事
レース当日の食事方法
競技スタートから逆算してエネルギー補給をしましょう。メインはエネルギー源となる「炭水化物」です。
時間に応じて糖質の種類を変えることで吸収率をあげ、より効果的にエネルギーをチャージすることが期待できます。
レース3時間前までに食事を済ませよう
消化吸収力は人によって差がありますが、炭水化物が消化されるまでに2~3時間要するとされています。レーススタート時間から逆算して食べ終えるようにしましょう。
消化に良いごはんやうどん、お餅などを中心にするとよいでしょう。
レース1時間~30分前はすぐに吸収されるものを
レース開始1時間を切ったらエネルギーゼリーやジェル、スポーツドリンク類がおすすめです。「甘い」と感じるものは比較的早く体に吸収されエネルギーに変換されやすいため、脳へのエネルギー供給にもなり、気持ちを落ち着かせる面でも有効です。
ジェルやゼリーはエネルギー源となる糖質だけでなく、汗で失われる電解質分(ミネラル)が配合されているものを選ぶことで、ミネラルの損失にも備えることができます。
レース中の補給食はなにがおすすめ?
消費したエネルギーを素早く補うため、少量の甘いものがよいでしょう。
エネルギージェル・エネルギージェルバーなどに加えてエイドステーションでのバナナやようかん、一口大のおにぎりなどもおすすめです。大会によっては梅干しや塩などが置かれている場合があります。バイクは風を受けると汗が乾き、予想より発汗量が多いことに気づかないことがあるため、塩気のあるものは発汗対策としても有効です。
ドリンクは水だけでなく、アミノ酸・クエン酸などが配合されたスポーツドリンクを併用し、エネルギー・ミネラルの補給を行うようにしましょう。
完走!レース後も栄養補給を忘れずに
フィニッシュ後はできるだけ早くリカバリーを行いましょう。
レースで消費した糖質・タンパク質そして水分を十分に補給しましょう。疲労回復にはクエン酸を含む食品を合わせて摂ることがお勧めです。梅干しのおにぎりや100%オレンジジュース、酢を含んだドリンク、酢飯を使った稲荷寿司などは手軽に取り入れることができます。
体への吸収速度の速いアミノ酸サプリメントも活用してみましょう。
糖質の配合されたプロテインもおすすめです。水や牛乳に溶かすだけで飲めるため、衛生面からも安心であると同時に、栄養・水分補給の両方が可能です。
レースでは筋肉だけではなく、内臓も疲弊しています。
レース後の解放感から、つい食べ過ぎになってしまうこともありますが、食べやすいものを適量にとどめ、内臓の疲労も早めに取り除いておきましょう。
エイドステーションがない場合は?
コンビニでも入手できる小さめのようかんや補給食を多めに持っていきましょう。衛生面からも小さく個包装されたものがよいでしょう。
補給食が多くなりポーチやバイクジャージのポケットのかさばりが気になるときは、ジェルなどをバイクのボディ部分に張り付けておく方法もあります。
ロールパンをくりぬき、そのなかにジャムを詰めるお手製ジャムパンは、出先で作ることができます。ホイルでくるんでおくと、パンのなかにジャムがしみ込み、食べやすくなります。事前に試作し、レースのとき食べられるくらいの甘さを把握しておくのがよいでしょう。
栄養をしっかり摂ってレースの準備を
どんなに練習しても、レース前のドキドキ感はつきものです。緊張をほぐすためにも、しっかりと食事を摂ってみましょう。エネルギーになりやすい食事法を覚えておくことで、レースでの自信につながります。
レースもコンディションが毎回変わります。体のリズムや体調によっても欲するものが変わってくることも感じられるでしょう。
回数を重ねるごとに緊張しているとき、疲れている時でも喉が通りやすいものがわかってくるはずです。ぜひ楽しみながら自分の実力を発揮できる食事を作ってみてくださいね。
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