POs-Ca®（食品用原料）
KEYWORD: カルシウム、初期むし歯、オーラルケア、植物由来
製品情報
1. POs-Caとは
POs-Ca（ポスカ）は、北海道産の馬鈴薯デンプンの糖化工程で得られる、リン酸基を含むオリゴ糖（リン酸化オリゴ糖）から調整したカルシウム塩です。ブドウ糖からなるオリゴ糖に、リン酸基を介してカルシウムが結合した構造を持っています。
POs-Caは、通常利用されない副産物を原料にした素材であり、これまでの研究で、オーラルケア、ミネラル補給といった食品分野をはじめ、スキンケア・ボディケアやスカルプケアなど幅広い分野でご利用いただけるカルシウム素材です。
2. さまざまな食品や飲料に使用しやすいカルシウム素材
POs-Caは高い水溶性を有し、熱やpHに対しても比較的安定です。また、食品扱いとなるため、使用量の制限がなく、さまざまな食品や飲料に使用しやすいカルシウム素材です。
製品特徴
- 一般名：リン酸化オリゴ糖カルシウム
- 食品への表示例：リン酸化オリゴ糖カルシウム
- 医薬部外品成分表示名称：リン酸化オリゴ糖カルシウム
- 由来原料：北海道産馬鈴薯デンプン
- 分類：食品素材
- 馬鈴薯デンプンから得られるリン酸化オリゴ糖のカルシウム塩
- 白色粉末
- 無色透明で弱電解質を示す水溶液
- 高い水溶性と安定性（熱安定性・pH安定性）
- カルシウム分：5.0~5.5％(固形分換算)
- 使用用途例：食品、飲料、サプリメント
製品規格・包装形態
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* サンプルは、50g単位にてご提供可能です。
製品機能
「う蝕」（むし歯）とは、細菌が産生する酸により歯の表面が崩壊し、エナメル質が溶けることで歯が欠損する疾患のことです。毎日の食事や間食により、歯の表面にプラーク（歯垢）が形成され、プラーク内で有機酸が産生されることにより、口腔内のpHが低下し、歯のエナメル質からカルシウムとリン酸が失われること（脱灰）で初期う蝕の状態が生じます。初期う蝕の段階では、脱灰により失われたカルシウムイオンとリン酸イオンが再び取り戻されると、エナメル質が再形成（再石灰化）され、健康な歯に戻ることができます。
POs-Caは、このプラークの形成を抑制し、初期う蝕に対して再石灰化・再結晶化・再硬化の促進作用を示すことが確認されています。
◆初期むし歯が起こりにくい口腔環境にする
POs-Caに含まれるリン酸化オリゴ糖において、リン酸基の有する緩衝作用により食後に起こる口腔内のpHの低下を抑制することを確認しました。また、in vitro試験により、ショ糖およびミュータンスレンサ球菌の存在下における人口口腔装置での試験の結果、リン酸化オリゴ糖が人口プラーク（非水溶性グルカン）の形成およびエナメル質の脱灰を抑制する効果が認められました。
POs-Caにより、初期むし歯が起こりにくい口腔環境を作り出すことが期待できます。
◆歯の再石灰化を促進する
酸性処理条件下で脱灰処理し、人工的に初期むし歯が形成された歯片を、POs-Caを含むミネラル溶液に浸漬することで、脱灰した部分が再石灰化されることが確認されました。
このことから、POs-Caは、脱灰により失われたカルシウムを歯に効率的に補給し、初期むし歯に対して高い再石灰化効果があることが分かりました。
◆初期むし歯対策に有効である
POs-Ca非配合、POs-Ca配合、POs-Ca・フッ化物(Flouride)配合ガムを作製して1日3回、2週間摂取したところ、POs-CaおよびPOs-Ca・フッ化物を配合したときに有意に高い再石灰化と、歯の構造の再構築（再結晶化）が見られました。また、実際に初期むし歯で軟らかくなった歯の硬さが、もとの硬い状態に戻ること（再硬化）を確認しました。
また、フッ化物イオンの存在下では、通常のカルシウムは不溶性の塩を形成しますが、POs-Caはフッ化物の存在下でも唾液のカルシウムイオンの水溶性を保つことが示されました。
これにより、POs-Caには初期むし歯対策のための3つの機能「再石灰化」「再結晶化」「再硬化」の促進効果を有し、またむし歯予防に効果的なフッ化物（フッ素）と併用できることが分かりました。
カルシウムは、人体に最も多く含まれるミネラルです。骨や歯の形成の他、筋肉の収縮や神経を安定させる作用もあり、人体に欠かすことのできない栄養素といえます。POs-Caは、北海道産の馬鈴薯デンプンから得られるカルシウム素材で、水溶性が高く、体内への吸収性にも優れており、さまざまな食品や飲料に利用することができます。
◆一般的なカルシウム素材に比べて、水への溶解性が極めて高い
POs-Caは、一般的に利用されているカルシウム素材に比べて水によく溶け、高濃度溶液でも水に溶けた状態を保つことができます。
◆不溶性のカルシウム素材に比べて、体内への吸収性が高い
各種カルシウム素材とPOs-Caのカルシウム吸収性をラット腸管ループ法により測定したところ、POs-Caは、可溶性のカルシウム素材と同等であり、不溶性のカルシウム素材に比べて、体内への吸収率が高いことを確認しました。
◆食品素材であるため、使用量に制限がない
POs-Caは食品扱いとなるカルシウム素材であり、使用量の制限がありません。また、食品扱いのカルシウム素材の中でも、カルシウム含有率が比較的高く、水溶性も極めて高くなっています。
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