ハンバーグの原型は13世紀頃にヨーロッパに攻め込んでいたモンゴル帝国のタタール人が食べていた生肉料理だと言われているよ。長い旅にそなえて、タタール人は移動手段や食料として何頭も馬を連れて行ったんだけど、筋肉がついた馬はかたくて食べにくかったんだ。そこで細かく切った肉を馬の鞍(くら)の下に敷いて、自分の体重と馬の運動で押しつぶして食べやすくしていたんだ。
これがやがてヨーロッパに伝わり、牛肉、豚肉が使われて、香辛料(こうしんりょう)、玉ねぎ、パン粉を入れて鉄板や網(あみ)で焼き上げる今のハンバーグに近い形になっていったんだよ。ドイツのハンブルグという港町ではタルタルステーキと呼ばれて、労働者にとても人気の料理だったんだ。その後、ドイツからアメリカに伝わり、ハンブルグ風ステーキ(ハンバーグステーキ)と呼ばれるようになったんだよ。
日本にハンバーグがいつ伝わったのかははっきりとわかっていないんだけど、明治時代にはレストランで「ジャーマンステーキ」「ミンチボール」という名前でメニューにのっていたんだ。比較的安いひき肉で作れること、豪華(ごうか)に見えること、やわらかくて食べやすいことなどから、1950年以降、日本で大人気のメニューになったんだ。今ではハンバーグは夕食や外食の定番メニューになっているよね。
ハンバーグをパンではさんだハンバーガーもみんなよく知っているよね。ハンバーガーの始まりにはいろいろな説があるんだけど、1904年のアメリカセントルイスの博覧会で、丸いパンにハンバーグをはさんだものが「ハンバーガー」として売り出されたんだ。その後ハンバーガーは、アメリカのマクドナルド兄弟がドライブイン・レストランで売り出して大変な人気になり、そこから世界中に広まっていったんだ。今では世界中にたくさんのハンバーガーショップができ、一つの食品ジャンルとして大きく成長していったんだよ。
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