雑煮は正月に食べられている日本の伝統的な料理だよ。
雑煮がいつからどのように始まったのかには、いろいろな説があって、はっきりしたことはわかっていないんだ。武家社会の宴会(えんかい)でふるまわれていた料理が広まったという説や、正月に神様にお供えした食べ物を、お下がりとしていただいたことから始まったという説などがあるよ。雑煮という言葉は、鈴鹿家記(すずかけき)という室町時代に書かれた書物に初めて登場するんだけど、それがどのような料理だったのかはわかっていないんだ。
江戸時代になると、それまでは高価だった餅(もち)が庶民(しょみん)でも手に入るようになったんだ。そのため、北海道や沖縄県のように独自の食文化をもった地域と、稲作が盛んではなかった地域を除く、日本全国で今の形に近い雑煮が食べられるようになったといわれているよ。北海道には明治時代以降に広まったんだけど、沖縄県では今でも雑煮を食べる風習はないんだって。
今ではほぼ全国で食べられるようになった雑煮だけど、地域によって味や具材、調理方法が異なることは知っているかな?雑煮の汁だけでも、「すまし」「みそ」「小豆」などのちがいがあって、さらに、しょうゆ、だし、みその種類でも分かれるんだ。餅も四角かったり丸かったり、焼いたり煮たりと地域によってちがうんだよ。雑煮という風習がその地域に伝わったときに、その土地の具材が使われたことで、今のいろいろな形の雑煮ができたのかもしれないね。みんなのおうちではどんな雑煮を食べているかな?
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