お米の種類
代表的なお米の種類(品種)
東アジアで食べられている
ジャポニカ米
日本でもよく食べられているお米だよ。日本や朝鮮半島(ちょうせんはんとう)や中国北部を中心に栽培(さいばい)されているんだ。気候(きこう)があたたかく、雨がよくふる地域(ちいき)が適(てき)しているよ。熱を加えると、ねばり気が出てくるのが特徴(とくちょう)なんだ。炊(た)いたり、蒸(む)したりして食べるのが一般的なんだよ。
世界で最も(もっとも)多く
食べられているインディカ米
インドやタイ、ベトナム、中国やアメリカ大陸で栽培(さいばい)されているよ。気候は、高温多湿(こうおんたしつ)な地域が適(てき)しているよ。インディカ米はジャポニカ米に比べてかなり長細い形をしているんだ。また、ねばり気が少ないのが特徴(とくちょう) なんだよ。煮(に)て食べるのが一般的なんだよ。
代表的なお米の種類(品種)
代表的なお米の種類(品種)
みんなが毎日食べているお米、実は日本で主食(ごはん)用として作られているのは、約300種類もあるんだ。表ではそのうちの一部を紹介しているよ。日本では、一つの品種(ひんしゅ)のお米をそのまま販売(はんばい)したり、何種類かのお米を混ぜて販売したりするよ。産地と品種を指定したお米を銘柄米(めいがらまい)というんだ。品種の例としては『コシヒカリ』『あきたこまち』『ひとめぼれ』などがあるよ。何種類かの品種のお米を混ぜて販売する場合は『ブレンド米』と呼ばれるよ。
米粉の歴史
もともと、日本のお米自体は、縄文(じょうもん)時代後期に伝わり、弥生(やよい)時代に大きく広がったんだ。奈良時代になると、遣唐使(けんとうし)により、小麦やお米を粉にして型を作り、油で揚(あ)げたせんべいのような唐菓子(とうがし)が伝わったんだ。これが、米粉のはじまりなんだよ。
本格的に米粉が使われるようになったのは、江戸時代なんだ。その頃、茶道(さどう)とともに日本独自(どくじ)の和菓子が発展(はってん)したんだ。その主原料がお米の粉なんだよ。お米の粉が出来てからは、お米をご飯として食べる以外にもたくさんの種類の食べ物ができて、今につながっているんだ。
お米の製粉方法
お米の粉は、いろんな製法(せいほう)で出来ているんだよ。その製法を紹介(しょうかい)していくね!
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石臼式粉砕製法(いしうすしきふんさいせいほう)
石臼(いしうす)を用いて、粉砕(ふんさい)するんだ。円盤(えんばん)の上部だけが回って、間に原料を入れ、くだいていくよ。そば粉を作る時などによく使われるんだ。
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ロール粉砕製法(ロールふんさいせいほう)
丸い筒(つつ)が2つあって、その間にお米をいれ、内側に回しながらくだいていくよ。この製法では、大量に生産することが出来るんだ。
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胴搗粉砕製法(どうつきふんさいせいほう)
石臼(いしうす)に原料となるお米を入れるんだ。杵(きね)でつきながら回し、粉にしていくよ。
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気流粉砕製法(きりゅうふんさいせいほう)
機械の中にお米を細かくする部屋があって、その中で、羽が高速で回っているんだ。その部屋に原料となるお米を入れるんだよ。そうすると、お米が内壁(ないへき)に衝突(しょうとつ)し、細かく粉砕(ふんさい)されるんだ。細かくなったお米の粉は気流(きりゅう)にのって上に上がり、外へ出されるんだ。この製法では、とても細かいお米の粉が出来上がるんだよ。
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高速粉砕製法(こうそくふんさいせいほう)
機械の中にお米を細かくする部屋があって、その中の円形板に角ピン状の突起物(とっきぶつ)が十数本あるんだ。その円形板が高速に回転して、お米が細かく粉砕(ふんさい)されるんだ。粉砕された粉は、部屋をかこむ円形のスクリーン(ふるい)を通過して、粉が集められるんだよ。
水挽製粉製法(みずびきせいふんせいほう)
原料となるお米を一晩水につけておくよ。そのお米は水と共に石臼(いしうす)で水挽(みずびき)して、細かくくだかかれるよ。それを水と一緒に布で出来た袋に入れ圧縮(あっしゅく)して水をぬくんだ。その後、乾燥(かんそう)させて粉にするよ。
日本のお米事情
日本のカロリーベースでの食料自給率(しょくりょうじきゅうりつ)は、年々低下していて、そのほとんどを輸入にたよっているんだ。でも、みんなが食べているお米は日本で高い自給率を維持(いじ)しているんだよ。そのお米の消費量も昭和37年頃は1人当たり年間120kgものお米を食べていたのが、令和2年には1人当たり年間50㎏ほどまで減少しているんだよ。その原因の一つとして食文化の変化が大きく影響(えいきょう)しているんだ。だから、少しでもみんなにお米を食べてもらえるようさまざまな工夫をしてもう一度お米を見直してもらえるよう国や各地域で取り組みが行われているんだ。
米粉でできたいろんな食品
米粉パンについて
小麦粉の代わりに、米粉を使ってパンを作ることができるよ。これまで、米粉は小麦粉とちがってグルテンがないから、ふっくら仕上がらなかったんだ。そこで、作り方を変えたり、グルテンを入れることで、もちもちした食感のパンがふっくらと焼けるようになったよ。
米粉を使って食パンやフランスパンだけでなく、クロワッサンのようなパンまで作ることができるんだ。またホームベーカリーを使って、お家でも米パンを手軽に作れるようになったよ。みんなも食べてみてね!
米粉パンの種類
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食パン
のどごしがよくて、もちもちした食感が特徴(とくちょう)だよ。
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フランスパン
表面は「おかき」みたいにパリパリで、中はもちもちした
食感が特徴(とくちょう)だよ。 -
クロワッサン
表面はカリカリしていて、中はしっとりもちもちした食感
が特徴(とくちょう)だよ。 -
白パン
全体的にしっとりもちもちした食感が特徴(とくちょう)だ
よ。中に具を入れると、まるでおにぎりみたいになるよ。
米粉ケーキについて
小麦粉の代わりに、米粉を使ってケーキを作ることができるよ。小麦粉と同じように使うことができるし、最近ではおかし作り用に開発された米粉もあるから、みんなも手軽に作ることができるよ。ホットケーキ、スポンジケーキ、シフォンケーキやロールケーキのようなふんわりしたケーキ、パウンドケーキのようなしっとりしたケーキなど、いろんな種類のケーキを作ることができるんだ。さらに、米粉ケーキは小麦アレルギーの人も安心して食べられるケーキとして注目されているんだ。
米粉と小麦粉のちがい
一番のちがいは小麦粉はねばりのもととなるグルテンというたんぱく質を含(ふく)むけれど、米粉はグルテンを含まないというところだよ。また、でんぷんの量もちがって、小麦粉よりも米粉にはたくさんのでんぷんが含まれているんだ。米粉はよく水を吸収するから、ダマになりにくく、しっとりしたなめらかなケーキ生地ができるよ。
米粉ケーキの特徴(とくちょう)
米粉ケーキは、お米の豊かな甘みと口どけの良いしっとり感が特徴(とくちょう)だよ。さらにもちもちした食感で、小麦粉で作ったケーキとは全然ちがうんだ。最近では、お店でも米粉を使ったケーキを売っているし、おうちで作ることもできるのでぜひみんなも食べてみてね。
米粉麺(めん)について
小麦粉の代わりに、米粉を使ってうどんやラーメンのような麺(めん)を作ることができるよ。グルテンのようなつなぎ(粉をくっつける接着剤(せっちゃくざい)のようなもの)を加えることで小麦の麺と同じ作り方で麺ができるんだ。つなぎにはグルテンの他に、アルファ化でんぷん、アルファ化米粉などが使われて、このようなつなぎを1つか2つ以上使って米粉を麺の帯(麺帯)にするんだよ。小麦粉を使った麺に比べて、白く、透明感(とうめいかん)があって、つるみがあるのが特徴(とくちょう)だよ。
また、米粉に熱湯を加えたり、パスタのように押し出し式の製麺機(せいめんき)を使えば米粉の一部がのりのようになってつなぎになるので、米粉だけでも麺を作ることができるんだよ。日本でたくさんとれるお米を使って日本独自の米粉麺を作っているんだ。ご飯のようにもっちりとして、つるみのある麺(めん)を目指して、さまざまな工夫がなされているよ。
米粉麺(めん)の種類
米粉麺には昔から作られている次のような種類があるよ。(これらは、つなぎは使っていないよ)
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ビーフン
主に中国で作られている米粉麺(めん)だよ。パスタのような押し出し式の製麺機(せいめんき) で作るのが特徴(とくちょう) なんだ。スープに入れて食べたり、焼きそばのようにして食べるよ。
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フォー
主にベトナムで作られている米粉麺(めん)だよ。とりがらをベースとしたスープに入れて温かくして食べることが多いんだ。
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クイッティアオ
主にタイで作られている米粉麺(めん)だよ。細麺、中細麺、太麺とあって、 スープに入れて温かくして食べたり、焼きそばのようにして食べるよ。
米粉シュークリームについて
小麦粉の代わりに、米粉を使ってシュークリームを作ることができるよ。米粉を使うことで、小麦粉とはちがったおいしさのシュークリームができるんだ。
米粉シュークリームの特徴(とくちょう)
米粉で作ったカスタードクリームは、なめらかで口どけが良くすっきりとしているのが特徴(とくちょう)だよ。米粉で作ったシュー皮は、パリパリサクサクとした食感になるんだ。
おいしさのヒミツ
米粉のでんぷんはとても小さいから、クリームにしたときもほとんどザラツキがでないんだ。また、米粉は小麦粉とちがってねばりのもととなるグルテンを含まないから、皮がサクサクになるんだよ。最近では、お店でも米粉を使ったシュークリームを売っているし、おうちで作ることもできるので、ぜひみんなも食べてみてね。
カスタードクリームの作り方
米粉を使ったカスタードクリームの作り方を紹介(しょうかい)するね。シュークリームの皮も小麦粉を米粉にかえることができるよ。
材料
- 米粉……70g
- 砂糖(さとう)……280g
- 牛乳……1,000g
- バニラエッセンス…… 適量
- 卵……250g
- 水……95g
作り方
- 1鍋で牛乳と水を沸騰(ふっとう)直前まで温める。
- 2ボウルで卵と砂糖(さとう)を白っぽくなるまで混ぜる。
- 3②に米粉を加えてしっかり混ぜる。
- 4①で温めた牛乳を③に少しずつ加えて混ぜる。
- 5④をなべに移して混ぜながら加熱する(全体がスクランブルエッグ状になるまで)。※こげつかないように注意
- 6火からおろして少し冷ましてから、バニラエッセンスを加えてよく混ぜる。
- 7別の容器(バット等)に移して冷やす。 ※ラップでおおって、氷水等で速く冷やすと良い
- 8裏ごししたら完成。
米粉からあげについて
小麦粉の代わりに、米粉を使ってからあげを作ることができるよ。米粉を使うことで、小麦粉とはちがったおいしさのからあげができるよ。
米粉からあげの特徴(とくちょう)
米粉で作ったからあげは、衣がカリッとしているのが特徴(とくちょう)だよ。最近では、米粉を使ったからあげ粉も販売されているよ。米粉は、小麦粉よりも油を吸収(きゅうしゅう)しないのでヘルシーといわれているよ。
米粉からあげの作り方
米粉を使ったからあげの作り方を紹介(しょうかい)するね。ぜひ、みんなもおうちで作ってみてね!注意:作る時はおうちの人と一緒に作ってね。
材料
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1肉の味付け用調味液(とりモモ肉500gに対して)
- 塩………1g
- しょうゆ………7.5g
- こしょう………1g
- にんにく………2.5g
- しょうが………5g
- 酒………10g
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2バッター材
- 米粉………96g
- ベーキングパウダー………1g
- みりん………2g
- 食塩………1g
- 水………75g
作り方
- 1とり肉を一口サイズに切る。
- 2①の材料を混ぜて調味液を作る。
- 3①の調味液にとり肉をつけこむ(1時間くらい)。
- 4②の材料を混ぜてバッター材を作る。
- 5②のバッター材(肉の1/4の量)につけこんだ肉をしっかり混ぜる。※バッター材が多すぎると衣が厚くなるので注意
- 6180℃で4分くらい揚(あ)げる。
- 7油を切ったら完成。